本物の仏像と仏師に出逢う 2
お釈迦様は、仏像を作っていません。
お釈迦様が亡くなられて500年ぐらいたってから造られるようになったのです。
人間は、見えないものに対しては、意識が薄れます。
そこで石や木を使って形作るようになったのです。
意識を集中して仏道を学ぶためでした。
しかし、いつの間にか「仏像が悩みや苦しみを解決してくれる」
「ご利益をあたえてくれる」と間違った信仰にすり替わってしまったのです。
石や木の仏をいくら拝んでも、お布施を積んでも、無駄なことです。
大切なことは、 仏の実在を信じ、その教えを生きることです。
そうすれば、人間は自らを幸せにすることができるように、生かされているのです。
本物の仏像とは、そのように生きたいという願いが自分の心にあることを
感じさせてくれるほどの物を言うのだと思います。